「西陣「路地の家具」デザインコンペティション2019」選考結果について
京都市では、「西陣を中心とした地域活性化ビジョン~温故創新・西陣~」推進の一環として、「路地から始める西陣暮らし」プロジェクトを展開しており、「特定非営利活動法人ANEWAL Gallery(アニュアル・ギャラリー)」が「京町家・路地の魅力を活かしたまちづくり」等に取り組んでいます。
この度、プロジェクトの取組の一つとして実施している「西陣「路地の家具」デザインコンペティション2019」について、3月9日(月)に開催した最終選考会において最優秀作品等を選定しましたので、下記のとおりお知らせします。
記
1 コンペの趣旨・選考の経過
本コンペは、西陣に数多く残る路地のクリエイティブなイメージを発信し、住まいや創作環境として西陣の路地に注目を集め、今後、西陣地域の活性化の担い手となり得る若手クリエイター等を地域に呼び込むことを目指して実施しています。
海外を含む全国から応募いただいた75点の「路地の家具」デザインについて、 昨年秋に第一次選考(作品パネルによる審査)を行い、一般投票会の最多得票の作品と、審査員の審査による上位3作品を合わせた、合計4作品を最終選考の対象としました。そして3月9日(月)に開催した最終選考会において、応募者が制作した実物を、プレゼンテーションを踏まえて審査し、最優秀賞を決定しました。
2 選考結果
⑴ 最優秀賞
「Extension Furniture -路地のための増築家具」(Soi 井上 湖奈美さん(東京都在住))
【作品の概要】 増築するように建築に附属させることで、新たな交流を促進する路地の家具。縁側ベンチ、屋台、園芸ラックとして使うことが可能で、路地に暮らす人々の活動を路地に拡張させる。
⑵ 優秀賞
「DANDANYARAI(だんだん矢来)」(京都美術工芸大学 工芸学部 青木 遥さん(京都府在住))
【作品の概要】 路地の多様な利用のされ方に着目した、犬矢来を模した家具で、時々のニーズに応じて、椅子、ディスプレイ、ごみ箱設置場所など、その機能を変えていくことができる。
「逆叉-sakamata-」(信州大学 総合理工学研究科 上田 春彦さん(長野県在住))
【作品の概要】 組み合わせることで、椅子や柵、道標など多様な使い方ができ、路地の性格に合わせた場をつくることができる家具。地域内各所に置くことで路地のネットワーク形成も図る。
「路地の置縁」(愛知淑徳大学 久保井 聡さん(愛知県在住))
【作品の概要】 移動可能な縁側で、交流が生まれる路地空間の特性をさらに増強する家具。縁側の上部にはその場に応じて背もたれやテーブル、サインボードなど、必要な機能を付加できる。
⑶ 佳作
「FLAGS CHAIR」(建築設計士 大塚 悠太さん(東京都在住))
「街の音を紡ぎ出す 路地のサウンドスケープ」(東京大学大学院工学系研究科 大場 卓さん(東京都在住))
「通い箱とクッション」(アーティスト/大学勤務 小林 賢一さん(京都府在住))
「黄昏時-光と陰の行灯-」(近藤 優衣さん(千葉県在住))
「一体化」(青山製図専門学校 清水 里佳さん(神奈川県在住))
「かんざし」(照沼 基さん(神奈川県在住))
「路地を守る燈」(青山製図専門学校 福岡 大輝さん(埼玉県在住))
「ひとよらい」(芝浦工業大学大学院 南出 真吾さん(東京都在住))
「漏れる光」(青山製図専門学校 八木田 楓雅さん(神奈川県在住))
3 その他
最終選考会は、新型コロナウィルス感染症の拡大を防ぐため、開催場所を多くの人が行き来する上京区役所1階ロビーから4階大会議室に変更するとともに、アルコール消毒、マスク着用などの対策を取った上で、関係者のみで開催しました。
西陣「路地の家具」デザインコンペティション2019公式サイト https://kagu2019.roji-cul.net/