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鈴木健太郎 個展 【時の回廊】

開催概要

鈴木健太郎はサイアノタイプ技法にさらに描画等の層を重ね合わせる手法で奥行きのある作品を生みだしており、自身の作品中にたびたび登場するモチーフに千社札がある。

展覧会前に大極殿回廊跡や二条城、平安時代の内裏跡の南東の端にあるギャラリーの立地周辺を自ら歩き、さまざまな時代の人々の息づかいに思いを馳せました。

同じ場所での人々の往来が各時代のレイヤーとなって重なり合うさまがどのように作品に現れますでしょうか。

どうぞご高覧くださいませ。

『街路樹の隙間 Ⅰ』
H910×W727mm
サイアノタイプ・他
2024
『畦道の隙間』
H180×W140mm
サイアノタイプ・他
2024

鈴木健太郎コメント

制作コンセプト:

千社札とは、貼る事で参籠と同じ功徳があるという信仰から、参拝者が寺社に貼る札の事である。それらは信仰の上に成り立つものである一方、その存在自体が信仰を形作っているとも言える。

記された名前や出身、参拝年数、札のデザイン、貼り方などは多種多様であり、札が無数に貼られた寺社の本堂などで、時空を超えた人々の存在が一か所に交錯する様は壮観だ。

「全く違う地域、時代を生きた人々の繋がり」についてサイアノタイプを用いた独自の絵画技法で表現する。

ステートメント:

1000 年の都。京都市内で生まれ育った私にとっては聞き慣れた言葉だ。この言葉を聞いて平安時代からここに都があった事実を「理解」はできていたが「実感」はもてないでいた。

しかし、今回、個展に際してこのギャラリーの周囲でフィールドワークを行い実際に平安京の内裏を囲む内郭回廊痕や各宮殿の痕を見て、巨大な宮都がここにあったという「理解」は「実感」へと変わったのである。

このような、「理解」が「実感」へと変わるきっかけは、意識がどこにあるかによって変わる。何気なく見ている日常の背景に過去は眠る。普段、無意識に感じている領域に意識を集中させる事でそれらは主体となって現れる。意識と意識の間に埋没している歴史の層を感じ取り、表現する試みである。

日時8月31日(土)~9月8日(日)
12:00~18:00
休廊日:9月5日(木)
場所Gallery Heptagon(ギャラリー・ヘプタゴン)
関連URLhttps://www.heptagonworks.com/
主催・問い合わせ主催:Gallery Heptagon
問い合わせ先:080-7583-3388

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