NISHIJIN TODAY西陣のコラム

地図でみる西陣3「around 西陣 御所西MAP」
西陣の意匠

around 西陣パンMAP」 、「around西陣 御所北+御所東MAP」に続いて、今回は御所西エリアに注目しました。

「西陣を周遊して楽しむこと」を目的に、エリアの魅力を伝えながら散策を提案するマップになっています。今回のマップも、イラストレーターのmago(まご)さんとつくりました。around西陣シリーズは、この後、北野、船岡山と続きますので様々な角度からお楽しみください。

▽御所西エリアの特徴は?

御所西エリアは大学や官公庁もあり、日本の文化・行政の中心地として栄えているアカデミックなエリアです。2023年には「文化庁」が府庁横の旧京都府警察本部本館に移転してきたこともあり、ますます盛り上がりを見せています。

長い歴史を持つエリアゆえに、建物の建て替えなどの際には、発掘調査が行われることもしばしば。同志社大学新町キャンパス内では室町時代(14~16世紀)の大溝が発掘され、2022年6月に一般向けの現地説明会が開催されました。地域の方の関心の高さもうかがえます。※1

茶道のお家元、美術館など挙げればキリがなく 、晴明神社前のバス停でさえ、バスを待っているだけで雅な気持ちになれそうです。

マップを描いてくれたmagoさんに御所西エリアの特徴を聞いてみると、「京都御所のすぐそばであり、かつては室町幕府などが存在した歴史があるからでしょうか、伝統を感じるエリアです。歴史的な建造物が多く、どこかまち並みに品を感じます。官公庁や大学のあるエリアで、ランチタイムに嬉しい気軽な食堂やなじみの喫茶もあります。」とのこと。

そんな御所西エリアですが、カフェやスイーツを楽しめるお店に注目しました。

にしZINEでも取材協力いただいている俵屋吉富、鶴屋吉信といった老舗の名店から、店主の個性が和菓子に生きる塩芳軒、千本玉寿軒、秀吉も愛した苔玉のような銘菓「真盛豆」の金谷正廣、ぷるぷるのわらびもちがたまらない亀谷博永、餅屋さんの鳴海餅…やはり和菓子が多いのかとおもいきや、知る人ぞ知る人気パティスリーがいるラマルクやチョコミント党の聖地カフェ1001、創建時の姿をとどめる現役官公庁建物としては日本最古の京都府庁の本館にできた前田珈琲「salon de 1904」など、洋菓子や喫茶店も充実。古書を楽しめるユニークなカフェもあります。

毎週金曜日のみオープンするニューヨークスタイルの極楽チーズケーキが絶品のガトー・ド・ミエル、毎週木曜日と土曜日のみオープンする焼菓子店ミュルミュールなど曜日限定オープンのお店もあるので要チェックです。

さらに、油の専門店山中油店のカフェ綾綺殿では、美味しい油を使った定食やスイーツも提供されています。
イートインができるカフェ併設の店舗から気軽に立ち寄れてお土産にも嬉しいテイクアウトができるお店、さらに喫茶店もあり、御所西エリアは懐が深いですね。

▽magoさんなら御所西エリアをどう巡る

「通りを決めてまっすぐ歩く、という巡り方はいかがでしょうか。たとえば今回散策するのは『油小路通』と決めてみる。通りに面していない路地奥にお店があったりするので、できれば徒歩移動がおすすめ。とはいえ、木陰がないので真夏の徒歩はおすすめしがたいですが、ゆっくり歩いていろんな発見をしてみてほしいエリアです。」

さらに、御所西エリアは寺社仏閣、京町家のみならず、明治以降の近代モダン建築も並ぶエリアです。ぜひ周遊の参考にしてみてください。

※1 参考)同志社大学プレスリリース
同志社大学新町キャンパス内発掘でみつかった 室町時代(14~16世紀)の大溝と現地説明会の開催について
https://www.doshisha.ac.jp/news/2022/0616/news-detail-8993.html

Googleマイマップにマッピングされた「around 西陣 御所西MAP」はこちらをご確認ください。
https://www.google.com/maps/d/edit?mid=1DhnQDkLChJKQi_uC_FvmoHWOYv5zsX8&usp=sharing

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MAP制作 mago写真

MAP制作 mago

朝旅・モーニングをテーマに執筆活動。
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岡元麻有写真

岡元麻有

Art Gallery be京都館長。関西学院大学卒業後、広告代理店にて企業の販売促進を手掛ける。京町家で生活しながらbe京都で文化芸術活動を発信。京都市プロジェクト推進室にしZINE担当。京都市上京区カミングレポーター。

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